「エディット・ピアフ」--歌と芝居の魅力
こちらでは、お久しぶりです。もう2月になってしまいました。
トップページがいつまでも「あけましておめでとう」では、おかしいですよね(笑)。
新しいブログのほうは、まめに更新しています。どうぞ遊びにいらして下さい。
夏草のシアターぶろぐ
さて、1月20日から始まった「エディット・ピアフ」。もちろん観に行きました!
アサヒコムに、ステージレビューが載っていますね。
岩村美佳さん、またしても素敵な記事をありがとうございます。
サイトはこちら→ 安蘭けいの歌の力にパリが見えた
岩村さんのレビューには、いつも共感させられます。
--「安蘭けい」が歌うシャンソンではなく、安蘭が演じる「ピアフ」が歌うシャンソンというのが一番の見所だろう。--
歌手の安蘭けいがコンサートでシャンソンを歌うのではなく、女優の安蘭けいが劇中歌として歌う。
そこが聴き所なんですよね。その最たるものは、『愛の賛歌』。
コンサートだったら、とうこさんはああいう歌い方はしないんじゃないでしょうか。
マルセルの死は自分のせいだと責めているピアフだからこそ、はらわたから絞り出すように悲痛な愛を歌っています。
とうこさんは15曲ほど歌いますが、どれも表現のしかたが違う。
ピアフの人生に沿って、見事に変化していきます。
ピアフという名前でデビューする前に歌う『情婦たちの歌』は、粗削りでエネルギッシュ。
詩人アッソの指導を受けるうちに、表情豊かな自分らしい歌い方に変わる『私の兵隊さん』。
レジスタンスを歌う『老兵』は、男役時代のような声で力強く勇ましく。
イブ・モンタンに「これが私の歌よ」と言う『アコーディオン弾き』は、シャンソンの女王にふさわしい貫禄。
2幕からの歌もどれも素晴らしくて、『ミロール』などは、本当にピアフが歌っているかのよう。
声真似とか物真似とかではなく、エディット・ピアフが今、私たちの目の前で歌ってくれている。そう感じさせる吸引力があるんです。
美声に聴き惚れる、というだけじゃない。言葉が直球で飛び込んでくる。ハートをがっしりと掴まれ、激しく揺さぶられる快感(笑)。
とうこさんの歌の力に、降参です。
--安蘭は15曲程のシャンソンに心情を強く刻み続けていくが、ミュージカルといっても芝居色が強い。役者達が素晴らしいだけに、それぞれの芝居をもっと見たいと思うのは贅沢か。--
私も同感です。
初日を観た時、これは「音楽劇」と銘打ったほうがよかったのでは、と思いました。確か、最初はそうでしたよね。
ミュージカルファンが、レミゼやエリザの小型版のような作品を期待して観に来たら、肩透かしを食らうかもしれない。
歌うのは主にとうこさんだけ。浦井君も歌いますが、彼の歌を期待するファンにはちょっと物足りないかも。
オリジナルのテーマ曲はないし、全員で歌い上げる曲もない。
波乱万丈の人生を歩んだ女性が主役だけれど、華やかで感動的なミュージカル、というのとは趣きが違う。
とうこさんの歌の力に脱帽しながらも、ミュージカルを観た聴いた!という感覚ではなかったんですね。
ミュージカルは、まず音楽ありき。音楽がストーリーを引っ張っていく。人物のキャラクターや心情は、歌で表現する。音楽が主役なので、芝居は大らかでもいい(笑)。
それが私のイメージなんですが、皆さんはどうでしょうか?
以前、「ミュージカルは観ない」というある演劇ファンの方にその理由を聞いたら、こう言われたことがあります。
役者の芝居が上手くない。突然歌いだす意味が理解できない。話の展開に無理がある。
なるほど、わかるような気もしますね(笑)。
そういう方にも、できればこの「ピアフ」を観ていただきたいなぁ。歌が嫌いでなければ。ミュージカルを観ない理由は、たぶん当てはまらないと思うので。
「ミュージカル」と宣伝されているために、この作品が芝居好きの方々にスルーされていたら、もったいないな。そんなこともちょっと感じました。
それくらい、登場する役者さんたちが素敵なんです。とうこさんとがっぷり組んだ芝居をもっと観たい、という気にさせられますね。
エピソードが淡々と綴られていく演出に、派手さはないけれど、どの場面も美しい。
照明やセットの色合いが好き。当時のパリの衣装も素敵です。
暗転や幕が多くて、そのたびに客席の高揚感がちょっとクールダウンするかな、とも感じますが。すごく集中して観ているから、ほっと一息つく間でもありますね。余韻に浸れる。
そして、じわじわとくるんですよ。感動の波が。
気がつくと、涙が頬をつたっている。
終演後も、とうこピアフの歌声が頭から離れない。
これは、かなり危ないです(笑)。ピアフ中毒になりそうだ。
チケットを買い足したいんだけど、もう・・・無理。
平日も観られればなぁ。銀河劇場、遠い・・・。
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